コラム 健康は日々の養生から


回生薬局代表で漢方家の平野智也が、四季折々の「養生」について紹介するコラムです。

僕にとって漢方は生きがいであり、ライフワークです。

漢方の魅力やその効果を、ひとりでも多くの方に実感していただきたいですし、
「漢方を飲み始めてからすごく調子がいいです!」なんて言っていただけると、
「生きてて良かった!」とさえ思います。

でも、漢方を飲むだけで健康になれますか?

と言われると、正直困ってしまいます。

休日返上で忙しく働き、食事はジャンクフード、
毎日飲み会続きで睡眠も3時間程度……

こんな生活を送っていては、いくら良い漢方を飲んでいても、
健康には程遠いと言わざるをえません。

漢方は、薬効で無理やりに効果を出すのではなく、あくまでその人が元から持っている自然治癒力を応援するものです。

なので、本当に大切なのは、その人の自然治癒力を保つ…あるいは底上げしていくことなのです。

そして、自然治癒力を高めるのが、これからご紹介する 「養生」なのです。

漢方が持っている力を充分に発揮させるには、「あなた自身の養生」が不可欠なんです。

僕が考える現代の「養生」とは、身体の声をしっかり聞いてあげて、その声に対してできる範囲でケアしてあげることです。

忙しい現代社会の中で、完全に健康な生活は難しいと思いますが、いつもの毎日に、あるいはその時その時の季節に、少しだけ漢方の知恵を取り入れてあげるだけでも立派な養生になると僕は思っています。
毎日の生活にも役立てやすい四季の養生をご紹介します。

 

──四季折々の養生のポイント──

僕たちは、四季がある日本に住んでいます。

日本人の身体は、昔から四季の変化の影響を受けてきました。

ここでは、漢方の「陰陽五行説」の考え方より、春夏秋冬それぞれの季節に、どういう養生を心がければ良いのかをご紹介していきます。

春春の養生 夏夏の養生
秋秋の養生 冬冬の養生
土用土用の養生

 

図解:陰陽五行説による、五臓系統の生理機能

陰陽五行説
東洋思想においては、森羅万象、世の中のものはすべて互いに関係しあって存在していると考えます。

古代中国では、自然界のあらゆるものを陰(いん)と陽(よう)にわけました。たとえば、太陽は陽で月は陰、表が陽で裏が陰です。
これを陰陽思想といいます。

そしてさらに、自然界を五行という思想で考えました。
たとえば自然界は木(もく)、火(か)、土(ど)、金(ごん)、水(すい)の5つの要素で成り立っていて、これらが循環することで構成されているとう考えです。

これら陰陽思想、五行思想が結びついた考え方が陰陽五行説なのです。

漢方では、体の中の臓器の働きや様々な要素を陰陽五行にあてはめて、 養生の方法など、健康に役立ててきたのです。

※注意 これは説明が難しいのですが、陰陽五行でいう「肝」「心」…などの言葉は、解剖学的な「肝臓」「心臓」などとは完全な同義語ではありません。体の中の役割的な意味合いと捉えてください。